ポルシェはカイエンの開発を極限まで秘密にしていた

ポルシェ

カイエンは間違いなく、ドイツの自動車メーカーの歴史の中で最も重要なモデルのひとつです。倒産の危機に瀕していたポルシェに活を入れるという目標を掲げた、ポルシェの命の恩人です。ありがたいことに、カイエンはその目標を達成することに成功し、2002年にポルシェ初のSUVが発売されてから20年が経過し、現在ではこの車名の3代目モデルが登場しています。

そこでポルシェは、カイエン誕生20周年を記念して、その誕生にまつわるちょっとした秘密を教えてくれました。どうやらポルシェは、カイエンの開発について徹底的な非公開主義を貫いたようです。

ポルシェ・カイエン開発秘話

プロジェクト・コロラドとして知られるカイエンは、当時の他のポルシェとは大きく異なり、ヴァイザッハで開発されたものではありませんでした。ポルシェは、カイエンのプロダクトライン責任者であるクラウス-ゲルハルト・ウォルペルトの指揮のもと、ヘミンゲンの旧コンピューター組立工場を使ってSUVを開発したのです。

3,800平方メートルの施設には会社の看板もなく、敷地はフェンスで囲まれ、オフィスの窓は鏡面仕上げになっている。来訪者は厳重なセキュリティーのもとで登録され、入館前にポルシェの担当者が出迎える。ヘミンゲンの敷地を散策するときは、全員が監視される必要があった。

この3階建てのビルには、ポルシェのエンジニア260名とフォルクスワーゲンのエンジニア40名が、極秘裏にカイエンを開発するために集まっていた。

「カイエンのプロダクトラインは、それ自体がひとつの会社のようなものでした」と、ウォルパートは言う。”予算も責任もすべて私が持ち、当時の上司はヴェンデリン・ヴィーデキングだけでした”。ヴィーデキングは、1993年から2009年までポルシェの前社長兼最高経営責任者であった。

現在、ヘミンゲンの工場では約700人の従業員が、ポルシェにとって新たな飛躍となる、同社初のオール電化SUVであるマカン製品群の開発に取り組んでいます。

【参照】https://www.motor1.com/

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