毎年、販売台数ベースで世界で最も人気のある車の色は、白、黒、グレーです。しかし、世界で最も黒い塗料を求めるなら、日本、特に光洋オリエント工業とその塗料「無双ブラック」に注目すべきです。
無双ブラックは、水性アクリル塗料の中で世界で最も黒い塗料の一つとされています。上のビデオでは、光洋オリエントの協力のもと、ピットワンがポルシェ911を無双ブラックで塗装しています。
バンタブラックのBMW X6(2019年モデル)
無双ブラックは、光の0.6%を反射(残りは吸収)する塗料で、これが超ブラックカラーの理由です。このため、クルマのディテールやシワが消え、まるで二次元の人物や影のように見えてしまうのです。正直なところ、このクルマで夜間走行するのは、あまりお勧めできません。
無双ブラックの塗装を施した車を見るのは、今回が初めてではありません。2020年12月には、三菱ランサーも同じ塗装を施されており、同じく見た目が気持ち悪いです。注目すべきは、無双ブラック塗装は2020年9月に光洋オリエントが開発・発売したものであることです。
しかし、光洋オリエントより先に、BMWが「Vantablack」という最も濃い黒を発表しています。Vantablackは可視光線を99.96%吸収する塗料で、事実上、最も黒い黒色塗料となります。この塗料は、航空宇宙や防衛分野で実用化されているため、一般には入手不可能なものです。
Vantablackは、フランクフルトモーターショーでBMW X6に搭載されて展示されましたが、実はフランクフルトでのデビューに先立ち、2020年のX6のボディ詳細を隠すために、VantablackメーカーのSurrey Nano SystemsとクリエイティブエージェンシーLevitation 29との間で構想されたものです。
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