欧州自動車メーカーの2019年のデザイントレンドを考える 

BMW(ミニ)

最近のカーデザインがつまらなくなったという声が、チラホラ聞こえるようになりました。

たしかにここ最近は、革新的なデザインが出てないというか、もうデザインのアイディアが出尽くしされた印象があります。

スマホのデザインなんかも、遠目からは区別ができないですものね。

もうカーデザインは完成の域に達したと云えるかもしれません。

 

しかし、そんな中でも、やはり私のような新型のデザインをワクワク楽しみにしている人もいるはず(毎日見ても飽きない)。

欧州車は基本的にキープコンセプトで保守的な傾向があり、トヨタのようにガラッとデザインを変えてくることはあまりありません。

最近は、マツダやレクサスのように、デザインのテーマを全車種に適応しているメーカーも増えてきました。

大胆に変えてくるもの良いですが、私として保守的な中に新しいトレンドを入れてくる欧州車のモデルチェンジを見るのが好きです。

もちろん、モデルチェンジするのは、デザインの変更だけではなく、走行性能や完全運転性能などなど、特に最近は自動運転やEVに注目されていますから、見どころは他にもたくさんあるのですが。

 

 

2018年11月末にポルシェ911の7世代目のフルモデルチェンジ(992型)の発表がありました。

これは正しく欧州的というか、見た目はほとんどデザインが変わらないように見えます。

 

こちらが新型(992型)

【詳細記事】ポルシェ 新型 911 (type992) フルモデルチェンジ 2019 動画・写真情報 2018年11月27日発表

こちらが旧型(991型)

【詳細記事】ポルシェ 911カレラ マイナーチェンジ 2016 動画・写真情報

 

いかがでしょうか?

リアを見れば、なんとなく変わったと思えるかもしれませんが、たぶん車に興味の無い人にはどこが違うのかわからないでしょう。

事実、私も最初はびっくりするくらい変わって無いなと思いました。

ただ、こうやって新旧を見比べてみると、「明らかに違うな」、「新しくなったな」と、時間と共も感じるようになりました。

具体的なディテールの話は省略しますが、いちばん大きく変わったのはボリューム感が増したことでしょうか。

今回の911は、車幅が約40mmほど大きくなっています。全長、全高、ホイールベースはほぼ一緒ですが、全体的にマッチョになったようです。

これが良いと思うか、悪いと思うかは人それぞれですが、さらにカッチリした印象になったようにみえます。

まぁ、実車を見ていなくて、写真や動画を見比べただけですけど、たぶん実車を見たらそう思うはず。

 

あと、今回の911(992型)は1970年代のデザインに先祖返りしたといわれてるようですが、こちらもなんとなく納得できます。

モダンの中に、レトロ感を残すというか、素人目線ですみませんが、直線的になったボンネットフードの形状と、フロントバンパーとボディとの境界も水平のシンプルな直線になってます。

はやく実車を見たい一台です。

 

欧州3大自動車メーカーのデザイントレンド

メルセデス・ベンツ、BMW、アウディのいわゆるドイツ御三家も、そのトレンドが変化しているようです。

なかでも、特徴を感じたものを挙げていきます。

新型CLA

【詳細記事】2019年1月8日発表 メルセデス・ベンツ 新型CLA 2019 写真・動画情報

新型CLSや新型Aクラスあたりから、デザインの方向性を変えてきているメルセデス・ベンツ。

どちらかというと迫力を押し出した、王者のデザインという印象が強かったですが、最近スマートでインテリジェンスな印象に。

日本の新型AクラスのCMも、デザインよりAI機能を前面に押し出していることから、脱おやじベンツ的な印象になってるように思えます(まぁAクラスですから、なおさら)。

そしてこの新型CLAですが、Aクラスにもセダンがラインアップされたので、少しそれより尖った印象になってます。

でも先代のギラギラした印象はすこし落ち着いて、こちらもスマートな路線に。

写真のモデルはおそらく、ファーストエディション的な装備のモデルなので、標準車はもう少し地味ななると思いますが、エレガントさもあって個人的には好きです。

この路線で考えると、次のCクラスがどんなデザインになるか、楽しみですね。

BMW X7

【詳細記事】BMW X7 2019 写真・動画情報

個人的には、かなり度肝を抜かれたデザイン。ここまでキドニー・グリルを強調すかとびっくりしました。

若かった頃はこのキドニーグリルのデザインが苦手でしたが、いつの間にか慣れてしまう不思議さがあります。

BMWは保守的なデザインの代表のように云われますが、私は違って、御三家の中で一番に革新的だと思ってます。

なんか突拍子もないモデル・チェンジをすることがたまにありますよね。

現行1シリーズの初期モデルとか、あれはデビュー当時賛否両論あって、個人的にもなんだこれって最初は思いました。

ただ、だんだんと良く見えてきて、いつもまにか中古車を探してたりしてます(笑)。

そういうとこもBMWの魅力かな、なんて思います。

で、このX7ですが、北米市場用のフルサイズSUVなんで、日本に入ってくるかわかりませんが、とにかくBMWを強調したデザインです。

縦方向に大型化されたグリルは、ロールスロイスのカリナンやベントレー・ベンテイガにも、負けない存在感。極端に細いヘッドライトも、それを強調しています。おそらく、上記の2車種を意識しているのでしょう。

また、7シリーズのフェイスリスト新型の3シリーズも、これまでよりもグリルを目立たせるデザインになっています。

 

アウディ・A1

【詳細記事】アウディ 新型A1 2018 写真・動画情報

アウディはここ10年くらい、カーデザインを引っ張ってきた印象があります。

大胆に変更したのは、ご存知のシングルフレームグリル。これで全車を統一することで、アウディのブランドイメージを大きく変わりました。

個人的には、その前のモデル群がシンプルで好きなんですけど、質感はずば抜けて高かったのが、記憶に新しいです。

ただひと昔前はよく比較されていた、インテリアの質感ですが、これは最近はあまりメーカー間の差が無くなってきました。

国産車のマツダCX-8を私は乗ってますが(欧州車じゃなくてすいみません)、レザーパッケージを選んでるのもありますが、けっこうな満足する質感です。

アウディのデザイン・クオリティのアドバンテージも、あまりなくなってきてる印象です。

とはいえ、やはり実車を見るといいデザインだなぁと、毎回感心してしまいます。

細部の作り見込みとデザインの探求力はさすがだと思います。

新型A1は、ベーシックコンパクトモデルでありながら、そんなアウディのデザイン・エッセンスの詰まった一台。

 

いかがでしたでしょうか。

2019年も、多種多様な欧州車が発表されると思いますが、今一度、車の写真、もしくは実車をよーく観察すると面白いかもしれません。

 

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