BMW Z4 M40i、スープラから1年遅れでついに6速マニュアルを搭載

BMW(ミニ)

BMWのZ4 M40iは速くて楽しいが、買い手を見つけるのに苦労している。スポーツカー・セグメント全体の需要が枯渇していることもあるが、究極のドライビング・マシンであるはずのBMWがマニュアルトランスミッションの設定を拒否したことも、その一因である。そして傷口に塩を塗るようなことに、トヨタは昨年、Z4のいとこであるトヨタ・スープラのマニュアル・バージョンを発表した。

しかし、G29コードZ4のデビューから5年後の2024年、ファンからの多くの悲鳴を受け、BMWはついにその過ちを正した。来年の春から、Z4 M40iはアメリカとヨーロッパで、2019年以来唯一のトランスミッションであった8速ZFオートマチックに代わって6速マニュアルが用意される。しかし、4気筒のsDrive30iは、少なくとも今のところはオートマチックのみのままである。

BMWは、スープラのマニュアル・パッケージを単純にZ4にボルト留めするのではなく、独自のリンケージとショート・レバーを作ることを選択し、トヨタのそれを凌駕するシフト・フィーリングを実現することを目指した。3ペダルのZ4を運転した人によれば、そのシフト・アクションはBMWのM2に搭載されているややゴムのようなものより優れているという。

しかし、マニュアルのZ4にはマニュアルの「ボックス」以上のものがある。リアアクスルアッセンブリーとMディファレンシャルはM240iから移植され、フロントアンチロールバーはより硬くなり、アダプティブダンパーは再チューニングされ、電動ステアリングは作り直された。変わっていないのは3.0リッター直列6気筒で、定格出力は同じ382ps(387PS)、369lb-ft(500Nm)だが、マニュアルの方が重量面で有利(BMWの数値はないが、スープラではスティックを採用することで約50ポンド/23kgの軽量化を実現)であるため、パワーウェイトレシオに優れることになる。

しかし、マニュアル装備のZ4がオートマチック装備のZ4より遅くなるのを防ぐには十分ではない。自分でギアを漕ぐと、スープラのゼロ-60マイル(時速97km)のタイムに0.3秒加算され、Z4は3.9秒ではなく4.2秒で到達することになる。しかし、誰も気にしないだろう。速く感じることに変わりはないが、それ以上に重要なのは、マニュアルのZ4がより楽しく感じられることだ。あるいは、より感じることができる。また、クールなフローズングリーンなど、マニュアル専用の塗装色のおかげで、見た目もクールになる。

残念なことに、価格も高くなる。BMWのディーラーは、サードペダルのために約3,500ドルの追加料金を請求し、2024年モデルのZ4 M40iの価格を66,300ドルから70,000ドル近くまで押し上げるとMotor Trendは報じている。ボディスタイルが異なるため、BMWとトヨタの姉妹車が必ずしも同じ顧客を取り合うわけではないことは承知しているが、同等のスープラはプレミアム・トリムで58,745ドルと大幅に安価であるだけでなく、トヨタのDIYシフトを選ぶと、オートマチックに対して1,195ドルの節約になる。

【参照】https://www.carscoops.com/2023/12/bmw-z4-m40i-finally-gets-a-6-speed-manual-a-year-after-its-supra-sister/

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