アップルiCarの発売が2028年に延期、オートノミーでレベルダウン

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アップル社が進めている独自の自動車開発プロジェクトが、いよいよ大詰めを迎えている。同社幹部が期待値を下げ、プロジェクトの完成時期を延期することで、達成可能な目標を与えるための最終的な努力をしているのだ。

しばしばiCarと呼ばれるこのプロジェクトは(アップルは正式に名称を決定したことはないが)、10年にわたり開発が続けられており、数々の挫折や困難に見舞われてきた。世界最大のテクノロジー企業であるにもかかわらず、アップルは自動車市場への参入が当初想定していたほど一筋縄ではいかないことに気づいている。

同社幹部はプロジェクトの完成時期を、直近のリリース時期である2026年から2年遅れの2028年に延期したと、匿名希望の情報筋の話を引用してブルームバーグが報じている。

チームはまた、発売時にレベル4の自律走行システムを提供するという希望を取り下げた。その代わり、テスラなど他の自動車メーカーが提供できるレベル2+の自律走行を目指している。しかし、メルセデスがアップルの本社があるカリフォルニア州の公道でレベル3の自律走行車を走らせるというパイロットプログラムを計画している背景には、メルセデスの存在がある。

テック企業の当初の計画では、特定の状況下では人間の監視なしに自動運転できる車両をリリースする予定だった。現在、この車両には高度な運転支援システムのみが搭載され、ドライバーが常に状況を監視している限り、ステアリングを握り続け、スピードをコントロールすることができると報じられている。アップルは、このクルマが発売された後、最終的にレベル4の自律走行機能を追加できることを期待している。

アップルは現在、欧州の製造パートナーと新たなアプローチについて協議中であり、このプロジェクトにとって明暗を分ける瞬間と見られている。もしチームがこのような抑制された野心を実現できなければ、永久に閉鎖されるかもしれない。

期待値の低下は、アップルがプロジェクトを完遂できるかどうかにかかわらず、問題となるかもしれない。もしこの報道が正しければ、同社の車は当初期待していたような革新的な技術を導入するのではなく、スタイリングと実装だけで他社と競争することになるだろう。

【参照】https://www.carscoops.com/2024/01/apple-icar-launch-delayed-to-2028-levels-down-on-tech/

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